20220412狭間の会【リッチモンド三段坂】
今週のコースはリッチモンドのUCI世界選手権コース
俗に三段坂と呼ばれる短めの坂3連発が特徴のコースです。ちなみにサガンは2段目の坂からアタックしてアルカンシェルをゲットしました。
こちらを2周します。
コース概要/方針
三段坂をもう少し細かく見ると
1段目:約1分半
下り :約1分レスト
2段目:約30秒
下り :約1分レスト
3段目:約3分
といった感じです。
私の脚質的に、1~2段目の1分前後のハイパワーを短いレストで連発するのは結構得意です。一方で3段目の3分はまあ普通。ゴールに直結する登りを普通に登ってはクライマー系の人に勝てないのでどうするか…
サガン並のアタックから逃げ切りというのも一瞬考えましたがまあ無理。
という事で1段目と2段目まででは集団先頭でペースアップを仕掛け、クライマーの脚を削る。弱体化したクライマーに3段目ギリついていって、ラスト数100mの平坦でスプリント勝ち
「削って、ついてって、スプリント!」
という穴だらけで夢のような三段戦法を頭の隅っこに置いといたところでスタート。
本日のメンバー
クライマー/ルーラー…大逃げしたり、三段目の坂で強そう。前述の通り短坂で削りたい相手
(Bongiさん、wataruさん、takeuchiさん他)
パンチャー…短坂同好会を作って一緒にペースアップしたい人々。キレのあるアタックには警戒
(私、よっしーさん、haraさん他)
スプリンター…登りからのゴールだから普段ほどの脅威ではない…?とはいえ無警戒ではいられない
(hikaruさん他)
レース序盤
今回の参加は10人。
ド平坦ステージよりは少し落ち着いている印象ですが、アタック・逃げがちょいちょい出てきます。
特にwataruさんtakeuchiさんらが口火を切るようにアタック、hikaruさんやharaさんが戦火を拡大すべくブリッジや先頭けん引を続けるという動きだったように思います。しんどい
レース中盤
さて、一周目の三段坂に入ります。
■1段目:6倍1分半くらい
前目で結構がんばります。うおー!
3人くらいでプッシュしていい感じです。後ろのクライマーにダメージ行ってるといいなあ
■2段目:7.6倍30秒
同様に前で引っ張る…つもりが最後バテました。まあ無酸素やや得意な私が辛ければクライマーはもっと辛いはず…というかそうであってくれ
■3段目:4.6倍で3分弱
むっちゃキツイ。クライマー元気やんけ。これまでプッシュしつつもここで頑張る余力は残してきたつもりですが、ついてくだけで一杯一杯。
何とかクリアしましたが、10回くらい「もう千切れてもいいのでは…?」とか自問するくらいにはしんどかった
三段坂で3人ちぎれて残り7人。スプリントで勝てないhikaruさんが落ちたのは大きい。
レース中盤②
集団は7名!この人数だと逃げ切りの可能性を考える必要があります。
一人逃げならほっといてまあ大丈夫、二人逃げ以上ならブリッジを狙う方針。
なぜなら、2人逃げに自分がブリッジすれば前と後ろで3:4。後ろ集団はローテ回せない人もいるだろうから、実質3:3くらいで逃げ切れる…という単純な発想です。
まあブリッジせずに後ろに残れば2:5の人数有利ですが、ローテ上手く回んないor周りが思ったより脚無いと結構危ないと判断。攻めたほうがリスク少ないのかなと
自分一人が前に行くか後ろに行くかで状況が大きく変わるのが、積極的な少人数レースの面白ポイントですね。
実際はwataruさんがヌルっと抜け出し、最大15秒差ほど付けます。毎度ながらこの人スタミナやべーな
以前このパターンで勝ち切られたのでヒヤヒヤしましたが、集団で軽く回してキャッチ。こと無きを得てKOMへ…
レース終盤
■1段目:6.2倍1分半
ここが削りどころ!とかなり本気で踏みます。うらー!
が、ここが本日の最大の反省ポイント。気合入れ過ぎて集団を千切って先頭で孤立しちゃいます。
ペースアップで削るというより一人だけ飛び出しちゃったので、労力の割に後ろに脚を使わせられません。
2秒差くらい付けちゃいましたが、逃げ切れるわけでもないのでちょっと待って合流します。
いやー無駄足。画面ちゃんと見ないと…
■2段目:7.5倍30秒
ここも頑張りポイントです。ヘロヘロですが周りも疲れてるはず、集団前目で踏み倒します。きっつ。
■3段目:4.9倍2分20秒
さあやってきました最後の坂!
ここまでの私の頑張りの甲斐もあってか?先頭は4人まで絞れました!私、よっしーさん、Bongiさん、ミヨシさんというメンバー
ざっくりサラ足ならBongiさんとミヨシさんがクライマー寄り、私とよっしーさんがスプリント寄りです。
Bongiさんの鬼引き!今日は脚貯めてそうだと思ってたんだけど強すぎー!
クソほどしんどい!でも登りだけ頑張ればスプリントならBongiさんに勝てるかも!登り終わりが見えた!うおー!お?
Bongiさんがフェザーウェイト?
アカン無理ー!
という感じで心が折れました。ぶっ飛んでいくBongiさんを見送り、
よっしーさんとの2位争いに切り替える余裕も無く、100wくらいしか出せないまま3位でゴール。よっしーさん勝負できなくてすみません…
というわけで、三段戦法は
「削れた?ついてけない!もうダメ…」
といった結果に終わりました。
このレースで一番印象に残ったのがBongiさんのフェザーウェイトの悪魔的タイミング
希望がわずかに見えたその一瞬のアイテムはホント絶望的でした…
まあこのメンツで10人中3位は上出来です。今週も楽しく追い込めました。実は入賞者は雑表彰状をスプレッドシートでダウンロードできます。私おめでとう!
狭間の会メンバー募集中です。詳しくはこちらまで
2022/03/30 狭間の会【Greatest London Flat】
狭間の会の簡単なレースレポを書いておこうと思います。段々ボリューム減ったり更新しなかったらお察しで…
狭間の会の概要と参加希望の方はこちら
ZMP的自己紹介
最初だし自己紹介。私は「松」カテゴリーに所属しています。Bカテでちょっと物足りないけどAではしんどいくらいのレベル感ですね。
総合力たるZMPは*1ほぼ松の下限68。20分が特に苦手ですね。基本全員格上です。短時間は若干得意とはいえ平均ちょい上くらい。ZMPに出ないインターバル耐性とZwiftテクニックで何とかしてるタイプです。
一方で短時間やや得意といえ、本職のスプリンターにはハッキリ差があり現状勝ち目がありません。ここ最近2~3位を何度か取れましたが、最後勝ちきれないのが最大の課題。
徹底して集団最後尾ツキイチからスプリントすれば苦手コースでなければ3~5位くらいは割と安定して狙えると自負していますが、今日は失敗してビリになろうが1位を狙う姿勢で。もちろん入賞できたらうれしい。
メンバー紹介
「松」の間で要注意メンバーは(全員ですが)主にこんな
■ルーラー/クライマー…鋭いアタックやスプリントはないものの、ひたすら5倍前後で引きずり回してくる。逃がしたらマジでヤバイ人々
・Bongiさん
・ミヨシさん他
■パンチャー…アタック大好きなアホども(誉め言葉)。このアタックにクライマー達が乗っかるとヤバイ。うかつにほっとけない。私も一応これかな
・wataruさん
・Silさん他
■スプリンター…最終盤同じ集団にいたら勝てる気がほぼしない人々。重力に弱い。パワーの節約も上手いので何とか千切るか消耗させないとヤバイ
・シゲさん
・HIkaruさん他
コース・戦略
本日のコースはこちら「Greatest London Flat」
基本フラットなコースですが、31kmで獲得標高200mちょい登ります。特に中盤の市街を抜けて丘陵地帯のアップダウンセクションと、再び市街地に戻るときの地下鉄の急な登りがポイントです。
やんちゃな狭間の会のメンバーが乱発するアタックで多少は人数が絞られるも、結局集団でスプリントが一番あり得そうな展開でしょうか
それでは勝てる気がしない私は、レース前にDiscord上で「こうどなじょうほうせん」が繰り広げてみました。
↓私のスプリンター潰しの提案。強力な勝ち逃げを作ってそれに乗っかりたいなという思惑。根回し。政治活動。
スプリンター(主にシゲさん)の反発を招きつつ、若干の賛同者も現れたこの盤外戦術がどう出るか…
レース序盤
待機中の私。このピンクジャージにオレンジヘルメットが私です。この時はボイチャでネオ京って池袋とか板橋っぽいよね!とか東京ローカルトークで平和に盛り上がります。この後の地獄も知らずに…
さて、レースが始まり、今日は12人が参加。
序盤は緩やかな展開…かと思いきやガンガンアタックかかる \(^o^)/
大体ルーラー勢が少し抜け出して5~10秒ついているところにパンチャーがキレッキレのブリッジ。それに乗れないと死亡という感じでした…たまらない緊張感で超楽しい
Hikaruさんの!ブリッジがキレありまくりなんじゃ!
何もないとこで皆10倍近く出してる地獄(笑)ここらで2名脱落して残り10名。
レース中盤
流石にみんなつかれたのか、中盤wataruさんの一人逃げを泳がす形で少し集団が落ち着きます。そこにやってくるのが今日の一番の勝負所。丘の登りからの地下鉄の激坂
いまだ逃げていたwataruさんにブリッジするSilさんがいい感じだったので、私も協調して3番手から追いかける。追いついた後も集団がかなり伸びてたので軽くローテしつつそのままプッシュ。後ろを削る。
逃げ集団作るまではいかずともこれが結構いい動きになって3人落とせました。残り7名
レース終盤
ここまでくると考えないといけないのが、「このままスプリントして勝てるか?」という発想。周りを見ると格上スプリンターのシゲさんとHikaruさんがいます。真っ向勝負では勝てません。99%勝てません
そこで普段やらないロングスプリントにかけてみることにしました。
集団最後尾からバレないようにヌルっと速度上げてー
ここ!後は画面も見ずにTTモード!うおー!
あ…アカン…
という感じでボコボコ抜かれて先頭集団最下位の5位でゴール。優勝はHikaruさん2位シゲさん3位ハラさん。おめでとうございます!
個人的にはアホほどつらいセレクションに参加しつつ先頭5名に残れたのは自信になりますが、ロングスプリントのつもりが発射台にしかなってないヤツで大反省ですね。もうちょい手前2kmくらいからかけないとダメか…でもそんなん地獄やで…
という感じで今週も楽しい狭間の会でした。特に序盤のアタック地獄は新鮮でKOMもないのにこんなサバイバルになるんやなあと大変面白かったです。
来週は参加できなそうですが、気が向いたらまたレポートします。
*1:ちょっとだけ計測甘いですが
狭間の会の紹介&メンバー募集
突然ですが、Zwiftレース好きだけど↓こんな不満をお持ちの皆様!
「狭間の会」で楽しくレースしませんかー!
- カテ詐欺ばかりのZwiftレースは大変
- 体重重い外国人勢に振り回される
- 逃げとかアタックがほとんど無いZwiftレースは退屈
- カテゴリ下位で毎回千切れてしまう
狭間の会のコンセプトは「独自カテゴリによる公正なZwiftレース」です!
現在毎週水曜日21時よりZMPという仕組みを使ったレースを定期実施しております。
参加メンバーを大募集しておりますので、ご興味ある方は本記事一番下の連絡先よりご連絡ください!
概要
ZMPという独自指標を使ったカテゴリ分けをしています。
詳細はこちら
新カテゴリ分けシステム、ZMP爆誕! - Zwifterの雑感
従来の20分のPWRのみを使ったカテゴリ分けだと
・体重重い人が特に平坦で有利
・スプリントが弱いと最後勝てない
という構造に加え、特にBカテ以下でカテゴリーを守らない人のせいで最初から勝ち目のないレースになることも多いと思います。
そこを改善すべく、ZMPでは(20分/5分/1分/5秒)の最大パワーを用いて総合力を評価し、カテゴリを分けています。
↓こちらのURLに体重と各時間の最大パワーを入力すれば総合力ZMPが計算されます。
ZWIFT-MMP 脚質判定ツール --- Types of road racing cyclist
・極:ZMP73~(A中位~A上位)
・松:ZMP69~72(B上位~A下位)
・竹:ZMP65~68(B下位~B上位)
・梅:ZMP~64(C下位~B下位)
こんな感じです。
ZMPで長時間~短時間の幅広いMMPを評価することにより、総合力が同じで脚質が違う人が平等に争えることになります。イメージですが
・20分3.5倍、スプリント得意なスプリンター
・20分4倍、スプリント苦手なクライマー
これが同じカテゴリとして争います。
クライマーは最後まで集団の中にいても負けるだけなので、必ずどこかで飛び出します。そこにスプリンターがついていけるか?という勝負になります。
もちろん単純化した話ですが、公式レースと全然違った展開になります。楽しそうじゃないですか?
コースも週替わりで色々なところを使っているので、短い周回コースでインターバル地獄なこともあれば、長い登りを我慢し続けることもあり、多種多様です。
コース以上に、ライバルの動きによってレース展開がガラッと変わって、
え!そこでアタックして何か意味ある?っていうとこでのアタックに3~4人乗っかって中規模の集団になって展開大きく動いたり
ラスト数kmでフラっと単独で抜け出した人を誰が追うかお見合いしてたらそのまま逃げ切られたり…
先が読めないのが楽しいです。
公式レースでは、体重ある人(&カテ詐欺)がゴリゴリ先頭引くのにひたすらついていって、最後も結局スプリントある人が勝つっていうだけの展開がほとんどだと思います。
普段アタックする脚力が無くても、同じくらいの実力の人となら自分でレースを動かせます。これが狭間の会の一番楽しいところだと思います。
是非一緒に無駄アタックしましょう。
コミュニティ
狭間の会ではコミュニティもゆるめに自然展開されています。
いわゆるZwiftチームみたいに協力して公式レースに出たりすることはあまりないですが、メンバーが主催する練習会があったり、そこまでいかずとも何となく聞きたい事が聞けたりという環境ができています。
Zwift始めたけど一人で何していいか分かんないって人は結構多いと思うのでちょっと入ってみるのもオススメです。
もちろん毎週のレースだけ出たいっていう人はそれでも全くかまわないです。好きに使ってください。
毎週同じメンツとレースってのも結構良さがあって、自然と人となりが分かる気がします。
レース中はDiscordというアプリで入れる人はボイスチャット入ってやってますが、まあレース中はロクにしゃべれないっす。それでも走りを見てれば、
「この人いつも慎重だな…」とか「コイツ一発狙いでアタックしまくるアホ(最大級の誉め言葉)」とかキャラが分かってきます。
息が上がって話せなくてもワットでコミュニケーションしてるんですね。
そうやってライバルの事が分かってくると、「~さんにスプリント勝てるようになった!」とか「~さんと一緒に長く逃げれた!」とか
楽しいポイントが増えます。勝てる人は毎週一人しかいませんが、ちょっとした成功体験を色々積めるのが気に入ってます。
雑に言って知らん人に勝つより、知ってる相手を上回れると楽しいです。
参加条件
・MMPテストを(ある程度)ちゃんとしてる事
・普通に周囲を気づかって行動できる事
くらいです。
各MMPの計測だけ全力でやらないとZMPが過小評価されてカテ詐欺っぽくなっちゃうのでそこだけちょっと気を付けていただく必要があります。
各時間の全力走のパワーだけ全力計測してほしいですが、まあ計測難しいですしコンディションやらなんやらでかなり上下するので大体でOKっす。
コミュニティ云々も普通にしてれば全然大丈夫。ケンカとかしないでねっていうだけっす。
レースも参加義務とか一切無いので気が向いた時に出ていただければOKです。
参加希望の方は以下私のTwitterアカウントまでDMください!*1
①スプレッドシートに必要事項記入
②Discordへの招待URLの発行
の2ステップで参加可能です!
ご興味ある方いらっしゃれば是非!一緒にライバルと切磋琢磨しませんかー!
*1:反応遅いかもごめんなさい
Zwiftバーチャル機材史
※2022/4/15更新
Zwift機材の変遷について記録を残しておきたくなった。以前のデータそれ自体に意味はないが過去を振り返ることで得られるものがあるはずである。歴史とはそういう物だ。
簡単に性能評価の方法を説明したのち、データの残ってる主要なアップデートを時系列で追っていきたいと思う。
性能評価方法
Zwift機材には重量とエアロの二つのパラメーターがある。
フレームとホイールそれぞれにこの数値が設定されており、他に速度に与える数値はない。
この数値は内部的に設定されており通常は参照できず、ゲーム画面上で見れる☆のステータスも単なる目安にすぎない。
そこでZwift Insiderという外部サイトが下記のような方法でスピードテストを行っている。
やる事は単純で300w/75kg 183cmの条件で単独TTをするだけ
登り性能はAlpe(12km 1,000m)
平坦性能はTempus Fugitを二周(35km 30m)
このTTタイムがいずれもおよそ50分となり、それぞれ重量とエアロの性能を表す。
例えば以下の表はトロンがAlpeのタイムが2,939秒、Tempusのタイムが3,028秒である事を表す。合計は総合性能を表す参考値として二つの単純合算を出している。タイムなのでもちろん小さい方が速くて優秀
次に全機材のリストを作り、この二つのパラメーターを並べる。
ここである機材が別の機材に両方のパラメーターで負けていたとすると、この機材を使うメリットは一切ないのでリストから消去する。
これを続けていって残った機材のリストは上位互換の存在しない機材のリストとなる。つまりこのリストの中で重量を良くしようとしたら必ずエアロが悪くなる。逆もしかり
この最強装備となりうる機材のリストを環境機材リストとする。
この変遷を追っていきましょう。
機材史
2020/9/30以前
これより前はデータ残してないが、登り、平坦、総合の3強はごく初期からずっと変わらなかったのではないかと思う。
ただ、私が機材性能気にしだしたのはこの辺からだからそれより前はちゃんと知らない。かなり昔はZipp 858/Super9が初期登録者限定の装備だったみたいな話も聞いたことあるけど知らない。
このころはトロンが頭抜けて強く、オールラウンドバイクの癖にエアロ性能もほぼ最強。明確なヒルクライムであれば流石にTarmac Pro/Lightweightを選ぶべきだが、エアロ最強のVenge/Zipp 858super9とトロンとでは平坦性能の差がほとんどなく、何なら軽量なら加速性能がいいだろうからド平坦でもトロン最強では?という説もあったくらい。
とにかく環境が長い間固定されてた時代で、良くも悪くも機材の事あんまり考える必要なかったと記憶している。
※ビッグプーリー事件
全機材のデータが無いが、2020年5月にCeramicSpeedのイベントでミッションに参加するとビッグプーリーが使える時期が1か月ほどだけあった。
このビッグプーリー、つけるとトロンを除く全機材で平坦で約11秒、登りで約23秒速くなるとんでもねー性能だった。この時の登り最速2,896秒、平坦最速3,014秒は現在(2022/3)にいたるまで破られていない史上最速の機材。
このときのKOMに勝つのなかなか大変なのでは(笑)
2020/10/1
Canyon Aeroad 2021の鮮烈なデビュー!
まー登場の仕方が劇的だった。公式からのアップデート情報には一切記載がなかったがDrop Shopに密かに追加されており、オールラウンドフレームながら登りにかなり強くトロンとほぼ並ぶ性能
更にSpecialized Tarmac Proがいつの間にか登りで3秒ほど遅く修正されていることが判明し、ヒルクラ最強装備が入れ替わる事態にZwift機材マニアがおおいに沸いた&サイレント修正にブチ切れた。
ぶっちゃけインフレと環境がコロコロ変わる暗黒時代の始まりとも言える。
2020/10/24
登場からわずか3週間ほどして、Aeroad 2021がまさかの性能の大幅下方修正。使い道のほぼない機材となりZwift機材マニア*1からそんなんありかよと大ブーイング。Dropを使っちゃった人から返Dropさせろとクレームがあったり無かったり…
まあ低レベル向け装備としては十分に強いんだけど、パッとしない性能に落ち着いた。
結局最強装備は以前のものに戻る。
Tarmac Pro&Aeroad 2021の弱体化事件は、Zwift機材の性能は一度設定されたら変更されないという神話を崩す悪しき前例になったと記憶している…
2021/7/27
結構長い空白期間を経て、AethosとDogmaFが続いて登場
ヒルクラ最強がAethosに変わり、久しぶりに環境に大きな変化があったので(再修正におびえつつ)バーチャル機材界隈が盛り上がった。
Dogma Fもかなり強く、総合性能でトロンを脅かすように。今見てもコースによってはDogma F/ ENVE7.8がトロンより速いのは有り得そう。
再軽量ホイールRoval Alpinist CLXはライトウェイトと全く同じ性能ながら、Dropで買えたため、ルーレットがあたらない人々の希望の星となった。多分。
オールラウンドバイクでトロン一強が崩され始めたという意味で特筆すべき時代
2021/8/23
エアロ最速ホイールにDT Swiss Discが登場
前述の通り、これまではトロンとエアロ最強装備の差がほとんどなくて基本トロンでええやんと言われていたが、新ディスクホイールの登場によりエアロでは明確にトロンに勝てる装備が誕生。
ようやく平坦重視のセッティングが差別化されたといっていいと思う。
2021/8/27
Scott Addict RCの登場
Dogma Fより結構軽く、わずかに平坦で遅いかなり強いオールラウンドフレーム。
AddictとDT Swiss Discが追加されたことで、色々な装備の組み合わせで総合性能が概ね横並びになった。
つまり、トロンと同レベルの総合性能でエアロを少し犠牲にした分軽くしてヒルクライム重視の装備にしたり、その逆にしたりとかなり自由度が高かった。これによりトロン一強時代は終焉を迎えたと言っていいと思う。
個人的にはコースに合わせて機材で戦略を練れるこの時代が一番好きかな
2021/9/27
性能のサイレント微調整
Aethosがいつの間にか1秒登りで遅くなった。
このころからすでに後述のコンポバグが起こってたような記憶もあるがハッキリしない
2021/12/25
コンポバグが判明
Dura Ace9200とSRAM RED eTap AXSを使用しているフレームの重量とエアロが突如Alpeのタイムで25秒ほど遅くなり、大幅に弱体化する。
コンポに重量とCdAの設定値が内部的にあるようなのだが、上記二つのコンポで設定の誤りがあった?せいと言われている。
このバグで環境装備で影響を受けたのが
■Cervelo S5 2020■Canyon Aeroad 2021■Pinarello Dogma Fの三つ
特にS5は平坦最強装備だったので影響が大きく、再びVenge S-Worksが日の目を見るようになった。
Canyon Aeroad 2021も低レベル向けの最強装備だったのでこちらも大きな話。実はバグ解消まではFocus Izalco Max 2020が低レベルでの最速フレームだった。
Dogma Fはマニアが静かに悲しんだ
2022/3/2
コンポバグが解消…
しただけにとどまらず、数多くの性能調整がされた。
まず目を引くのがChapter2 TOAがオールラウンドフレームとして環境を蹂躙。総合性能でトロンを超え、一気に最強装備となった。大変失礼ながら、リアルの性能がそこまで高いイメージ無いだけに衝撃的。
S5はバグ直って帰ってくるかと思ったらさらに調整されてVengeが最強のままで据え置き。
環境としてはChapter2にホイールを色々組み合わせて多彩な性能を実現できる割といい時代だと思う。
ただ、Chapter2が最強?っていう違和感は本当に申し訳ないが強く、バグによって一瞬速くなっているだけですぐ修正されるのではとの疑念が強く残る…
Aeroad2021の悲劇を忘れてはならないのである
2022/04/14
ハイ、Chapter2 TOAが下方修正されました。せーのっ!
だと思ったー!
ちょっと特筆すべきは、運営がChapter2の性能についてはバグであったと認めてることですね。リリースノートのバグ修正欄で性能の変更を明記しています。*2
まあサイレント修正ではない事を評価したいです。Forumで毎度のごとく海外ニキにも文句言われてたのでバグの再発防止に努めてもろて…
環境としては二つ前の2021/12ごろにほぼ戻ったような形です。
登り・平坦の最強は据え置きで、総合最強がトロンに戻る。
総合性能は少し劣るものの、登坂寄りのオールラウンダーとしてScott Addict/Enve7.8を代表に色々な選択肢が残るって感じですかね。
後、全機材のTempusのタイムが7秒前後遅くなってるけど原因不明。Zwiftinsiderの計測の問題かコンポバグ修正の影響か…
まとめ
そもそも論だけど、個人的にはバーチャル機材の性能が変わる事をあまり良いと思っていないです。なぜなら以前のタイムと単純な比較ができなくなるから。
例えばAlpeの1年前のタイムと今のタイムを比較した場合、最速機材で8秒くらい差が出てます。「AlpeTTしたら1年前できなかった~分切りができた!」といった場合、純粋な努力に機材の影響が8秒混ざっています。ちょっと気持ち悪い。
機材変えなければええやん!と言われそうですが、Tarmac ProもAeroadもAethosも前述の通り全部ちょっとだけ性能変わってます…
新機材が出るのはイベントとして楽しいのでいいんですが、ここ何とかならないかなーと
もう一つの不満はゲーム内でこの性能差を確認できない事
ゲーム内で超適当な☆での表記はほぼあてにならないので、結局アプデのたびにZwift Insiderで最新情報を追っかける必要があります。更に通知なく性能を変えられるともうわけわかんなくなります。
まあ文句言ってもしょうがないので頑張って情報追っかけるだけなんですがー
Intervalsの適当な使い方 その2
Intervals.icuでデータ分析から各種の数値が推計されることがありますが、その意味と推計方法について備忘用に仮説をまとめます。
私は全く専門知識無いので、フィクションとして読んでいただければ…
後、多分用語の使い方とかすげー素人くさいだろうけどごめんね
用語の雑な解説
eFTP
Estimated FTP
Intervalsがデータから推計したmFTP
mFTPとはすごく雑に言うと、FTPの修正概念。
FTP(Functional Threashold Power)は本来は文字通り機能的閾値として有酸素運動と無酸素運動の閾値となる数値とするべき
だけど、実測が難しいのでコーガン式では60分の平均パワーをFTPであると仮定した。
ただ、実感ある人も多いだろうけど必ずしも有酸素運動の限界で60分運動できない事も多い。私もムリ
そこで、mFTP(Modeled FTP)とTTE(Time To Exition)を導入してそこを修正。有酸素運動の範囲内で出せるパワー(mFTP)とそのパワーを維持できる時間(TTE)をセットで計測・運用するとした
人によっては30分出し続けられるパワーがmFTP(=有酸素運動の限界)だし、ある人は50分みたいな感じ
実際のテスト方法とかはちゃんとした情報はググってね*1
ポイントはeFTPは通常のFTPではなくmFTPである事!なのでそのままワークアウトとかに使うとちょっと危険かもね
TTE
前述の通りmFTPを維持できる時間。IntervalsでeFTPが推計されるとき必ずセットでこちらも出てくる
W'J
無酸素運動の容量
mFTPを超える運動でW'Jが消費され、mFTP未満のパワーでいるとW'Jは回復していく
消費の式は結構単純にパワーからmFTPを引いたもの×秒数なので
例)mFTP250wの人が300wで5分オールアウトした場合
(300w-250w)×300(秒)=15,000(J)
これがこの人のW'Jとなります。
これを変形すると、TTE以下で限界努力をした時のMMPは
MMP=eFTP+W'J/秒数
と表せます。回復側の式は不明
W'bal
W'J の残量を時系列で表す指標。Intervalsではグラフ化して表される
推計方法の推測
STEP1
実際のMMPカーブはコンディションやらその時間のテストをしてないやらで当然凸凹しているはず。
だけど、MMPカーブの中で優れている二点があれば、その両方を通るように全時間で最大努力をした場合のモデルMMPカーブを推計できるはず。
どこが優れている二点かという計算とかは詳細不明。Morton's 3 Parameter Modelとかいう理論?で何か上手い事やってるみたい
見つけられたモデルMMPカーブを作る二点にはIntervalsの画面で丸が付く
薄い線で示されているのがモデルMMP
この二点を見つけ出すのがSTEP1。ここはまあそんなもんかなくらいでいいと思います。
STEP2
eFTPとW'Jの推計
前述の通り全てのMMPはW'J/秒数+eFTPと表せます。
変形するとW'J=(MMP-eFTP)×(秒数)となります。
この式のイメージを図で表しました。
STEP1で見つけた二点のMMPを表すグラフです。
縦軸はパワーで横軸に時間をとっています。左が5分のMMP、右が20分のMMPです。
図の緑色の部分は有酸素運動の部分、赤色の部分は無酸素運動として図示しました
当然ですが、短時間の方が無酸素運動の割合が大きくなっています。
ここで、図の緑色と赤色の境目は「有酸素運動と無酸素運動の閾値」となります。そうですね定義通りのFTPです。eFTPはこの境界線として表せます。
そしてW'Jは「W'J=(MMP-eFTP)×(秒数)」言い換えると「(eFTPを超えた部分)×(秒数)」となりますので、これは赤色部分の面積にあたります。
当然、二つのグラフでeFTPとW'Jは同じなので境界線と赤色の面積が一致するようなeFTPとW'Jの組み合わせがあるはずです。
ここまで分かれば、先ほどの公式に二点それぞれの数字を当てはめた連立方程式が作れます。
W'J=(300-eFTP)*300…①
W'J=(250-eFTP)*1200…②
これを解くと、
(計算は省力!中学数学?)
W'J=20,000
eFTP=233
これでW'JとeFTPの推計ができました。
STEP3
後はTTEを出します。
これは単純に過去eFTPを実際に出し続けられたMMPを見ればいいだけ
よって、MMPカーブとeFTPの交点がTTEとなります。
実際の計算とは細かくズレるので何か高度な補正色々してるんでしょうが大まかにはこんな感じの推計方法だと推測します。
ついでに言うと、この方法だと多分TTEは多くの場合実態より短くなると思います。なぜなら、MMP二点は最大努力に近いものが選ばれる一方で、TTEの根拠となる交点はたまたまぶつかった点であり最大努力でも何でもない可能性が高いからです。
色々な時間でTTしてる人とかは大丈夫でしょうが。
目的は何だっけ
推計方法を確認しだした理由はなんだったか思いだすと、便利な数値を出すことが目的だったはずです。
細かい理論とか数字をいじるのも楽しいですが、とりあえず使えればええねんの精神が大事なはずです。
eFTPとTTEは楽しい指標ですが、ちゃんと使うには結構勉強して、それ用の計測やトレーニングが必要だと思ってます。
特にヒルクラで目標の大会が明確にあって…みたいな場合には使えそうなのかな?知らんけど
個人的にはちゃんとeFTPとTTEに合わせてプランを練れるレベルでない普通の人はeFTPは基本無視していいんじゃないのくらいに思ってます。
だけど色んな数字出てくると楽しいよね
後、何度も言うけどこの記事に書いたこと基本フィクションだと思ってください。全然ちゃんと調べてないので&違うとこ指摘してくれると助かる
補足(推計区間の調整)
短時間強いパンチャー系の人とかだと、STEP1で選ばれる二点が短時間によりすぎて、eFTP過大でW'Jが過小、TTEもかなり短くなるケースがあります。
間違ってもそのeFTPを通常のFTPと誤認してワークアウトしだすと大分ヤバイので避けるべきです。
Intervalsの注意書きにもeFTP高すぎる場合はEsitimated Durationを調整してね的な文言があります。そういった場合設定画面のここをいじりましょう。
無酸素の寄与度が高い短時間の区間をeFTPの推計区間から外せます。
デフォルトは180秒。私は適当に800秒としてますが、結構長めだと思います。
1200秒(20分)で設定するとZwiftとかで自動計測される通常のFTPとほとんど同じものになるので運用が楽な気がしています。
*1:南部先生のブログがおすすめ
Zwiftでタイマンバトルをしたいなあ
Zwiftで1対1のタイマンレースをしたい!
という妄想をぶちまけるだけの記事
一般的なZwiftレースは個人VS無数の個人です。
そうなるとどうしても、逃げやアタックの価値が薄れてツキイチからのスプリントでチョイ差しが最適解になりやすいです。
登りとか勝負所でのセレクションはかかりますが、狙いは集団を絞る事がほとんどで、
集団から単独で抜けるみたいな動きは大分少ない印象です。
折角何人かで抜け出せても、上手くローテ回らずにグダグダしてる間に後から集団にのんびり追いつかれたりして基本的に損するからですね。距離も短いしチーム戦でもないので展開がそこまで複雑化しないことが多いです。
稀にチーム対抗戦とかポイントレースなんかもあって、ああいうのでは色々逃げに意味が出てきて楽しかったり。あれ大好きです。
そこにさらに一石を投じたいのが1対1のタイマンレース。
相手より先にゴールすることだけが全ての二人だけの熱い世界…
元々トラックの世界で言う「スプリント」っていう奴に近いイメージです。全然詳しくないので的外れな事言ってたらごめんだけど。
タイマンであればアタックして相手を引き離すことに大きな意味があります。
例えばゴリゴリのスプリンターとタイマン勝負をするとしたら、ゴール前まで何事もなくスプリンターを連れていってしまえば確実に負けます。
なので序~中盤くらいまでにアタックしてお互い単独走の展開を作りに行きます。
スプリンターを完全にドラフティングの範囲外まで持っていければお互いにゴールまでTTモード。そうなってしまえば勝ちパターンです。
それが分かっているのでスプリンターは全アタックに必死でついてくることでしょう。
その心を折るべくアタックを連発したり、カウンターアタック入れたり、ツキイチされているの承知で高速巡行したり…
とかとか色々楽しそうな気がしています。やった事ないんでわかんないですけど
Zwiftでどう実現する?
別にタイマンだけなら簡単。普通にミートアップレースで参加者を招集して二人ずつスタートすればいいだけ
コースは妄想ですが、仕掛け処が多くて気が抜けないタイプがいいような気もします。NYの空中ハイウェイにいかない地上ルートとかアップダウンばっかりで面白いんじゃないでしょうか。あんまり長くしてもアタック決めた後消化試合みたいになってもあれだから10km~20kmとかやろか?わからんけど
ただ、勝敗の判定とかがまあまあ大変。専門で配信しつつ判定する人いるとベストかな。ミートアップのちゃんとしたリザルト機能はよ
原始的に当人同士で決めてもいいんだけど、スプリントになると脳みそに酸素残らないから中々そうもいかないかも
もし可能であればトーナメント形式とかでやりたい。16人で4回戦トーナメントとかできたら最高
まあ巡行ペースが展開によってかなり変わるはずなので、他グループと混ざった場合だけ注意っすね。紳士的に追いつかれた方が若干緩めるとかで対処できるはずです。
さらにやるなら(レーティング編)
ボードゲームや対戦ゲームで使われているレーティング制度を導入するというアイデアがあります。
詳しい解説は省きますが、各プレイヤーの実力を勝敗を基にレートという数値で実力を計算する統計処理が一般的にあります。将棋とかのボードゲームで使われてたり、広義では色んなオンラインゲームのランクシステムなんかも多分これです。*1
計算式をスプレッドシート化したのがこちら
レーティングシステム(仮) - Google スプレッドシート
1対1なら古典的なレーテイングシステムで対処できるので精度はアレですが結構簡単に作れました。
各自が固有のレートと呼ばれる数値を持っています。
1対1の決着がついた時、お互いのレートが変動します。勝てば上がり、負ければ下がる
さらに、こんな感じでお互いの力量差も考慮されます。格上に勝てば同格に勝つより大きくレートがもらえます。逆もしかり
これを使って何がしたいかと言うと、恒常的なランキング戦です。
タイマンレースを断続的に行い、結果を集計し続けることで、レートのやり取りが行われ、実際に誰が強いのか?というランキングが作成されます。レートを持ってる奴が一番勝ってるというわかりやすいランキングです。
分かりにくく言えば、名作マンガ「エアマスター」の深道ランキングです。
このランキングにおいて、必ずしもランキングの管理者がレースを運営・主催する必要もありません。1対1で勝手にレースしてくれてOK。結果だけもらえればランキングに反映できます。そういう意味でも楽チン。
更にはレートの近い人でマッチングすることで勝負の公平性が保てるのではという考えもあります。かねてよりZwiftにおいて平等に勝負するという試みは色々ありましたが問題点も多かったです。
FTPだけだとスプリント強い重量級が勝ちまくり、その修正案としてのZMPはかなり機能してますがMMPテストの信憑性やらインターバル耐性やら課題もあります。
レーティングが上手く機能すれば直近の勝敗が直接に数値化されます。レートの近い人とやれば自動的にアツい勝負が実現できるはずです。こんな良い事はない
懸念点
・トレーニング効果微妙かも
タイマンレースがアツい勝負となったとしてもトレーニングとして意味があるかは結構わかんないです。
展開が対戦相手との脚質によるのでコントロールできない事に加え
□お互いスプリントで勝つ気満々でゴール手前200mまでは1倍巡航で意地の張り合いし続けるとか
□開幕速攻で千切られて心折れてL1巡行しかできないとか
みたいな事が多分ちょいちょい起こると思うのでそこはまあしょうがない。逆にライバルに引っ張られてわけわからんパワー出た!みたいなことも起こりえると思いますが。
・レーティングが定まるまで時間がかかる
初期値はZMPを使ってざっと設定することを構想していますが
多分実際のレーティングから乖離するケースもあると思います。
レースを続ける中で徐々に適正レートに落ち着いていくと思いますが、1日に何試合でもできるTVゲームとかに比べてちょっと落ち着くまで時間かかるかもしれません。
・タイマンの駆け引きが面白いか不明
やったことないので面白くなるかわからん。楽しい気はしてるんだけど
というわけでこんなの面白そうと妄想しているだけの話でした。
実際にレース・ランキングを主催したり、そこまでいかずともちょっと試しでタイマンレースしてみたい気持ちはあります。
ちょっと最近色々忙しかったので動けてないですが、その内なんかやるかもしれないですが面倒でやらないかもしれません。やりたいと思った方がもし万が一いたらアイデアパクっていただいてOKです。私も参加したいので是非誘ってください。
自動カテゴリ判定システム登場!
Zwiftにおけるカテゴリ問題はさんざん語られてきました。
現状大きく以下の三点から特定のプレイヤーが強くなり、ハイペースでレースを支配。普通のプレイヤーはそれに千切れないようついていくだけでレースが終わってしまう…といった事が特に下のカテゴリでよくあります。
・体重差を考慮していない(重量級有利)
・脚質を考慮していない(スプリンター有利)
・カテ詐欺を排除できていない(ズルい人有利)
この状況を解決すべくWTRLという団体が自動カテゴリ振分けのシステムを作成。テスト運用を始めています。
自動カテゴリの大まかな仕組みと、今後の発展について、「推測を交えつつ」紹介したいと思います。
機能
早速ですが機能の概要を紹介します。
レースの参加手順
- Zwift Powerのアカウント作成
- WTRLのアカウント作成(& Zwift PowerのIDを紐づけ)
- WTRLのサイトで「Join」ボタンを押して自動振分け
- 自分のカテゴリのみのエントリー画面が表示される
振り分けられるカテゴリーは男子6クラス、女子5クラスとなります。
ざっと男子のカテゴリを見た印象ですが
- カテ1…A最上位~A上位
- カテ2…A中位~B上位
- カテ3…B上位~B下位
- カテ4…B下位~C上位
- カテ5…C上位~D上位
- カテ6…D中位以下
といったレベル感
ここで重要な点ですが、「参加者はカテゴリを選べません」。
Zwift Powerのデータを分析した結果で全て自動判定され、システム上自分のカテゴリ以外のエントリーページにはたどり着けないようになっています。
これによりカテゴリー詐欺が一切できなくなります。最高だぜ!*1
後、範囲が広くなり過ぎていたAクラスから実質A+が分けられたのもとても良いですね。
A最下位の4.1倍程度と最上位の5倍オーバーとで相当の差があった問題が解消しています!
振分けロジック
データをどう使って、カテゴリを判断しているかの詳細は公開されていません。
説明されている概要に少し推測を加えつつ説明します。
類似レースのコースタイム(or平均速度)
- 各コースに難易度を1~5まで振る。
- エントリーするレースと同じ難易度のコースの直近30日間のタイムが似ている人と同じカテゴリに振り分ける。
難易度の定義は(多分)不明です。獲得標高、勾配、距離や、ダートの有無など?どこまでの要素を見ているのかなー
想像ではツールドフランスとかで言うコース難易度と同じように登りのボリュームをメインに見て、コースの特性に合わせた能力を診断しているのでは
例)今日のレースは山岳ばっかの難易度1。であれば過去の同様のヒルクライムレースの完走タイムを参照しよう!
完走タイムを基準というパワーから離れた数値を見ていることについて、Zwiftでは体重やパワーだけでなく、集団走行のテクニック、身長や機材など様々な面が複雑に考慮されますが、リザルトに直結するスピードを元にカテゴリを分けることで、実際の実力に近い評価をする狙いではないでしょうか。
・1分、5分、20分のMMP
FTPだけでなく、1分と5分のベストパワーも基準に振り分けているようです。
短時間の無酸素系の能力も評価してるのはとても良いと思います!
例えばスタートダッシュとか、短めの登りで千切れない能力とかで言うまでもなく非常に重要な指標です。
ここが近い実力の人とレースすれば、いい感じの千切り合いとなるはずです。
この二点からやろうとしていることは、
実力違いの選手が先頭を引き続けたりしてレースを支配してしまう事をなくしたいのだと思います。ロードレースの楽しみはやはり駆け引き。格上に支配されたレースでひたすら千切れないよう耐え続けるより、リスクを負いつつもアタックしたり逃げたりするチャンスがあるレースの方が絶対楽しい。
懸念点
従来の20分パワーしか見ていないルールと比べると格段にいい!という事を前提に少しだけ懸念事項です。
・体重見てる?
振分け結果を見て何となくそう思ったレベルですが、体重差の考慮がされてないor不足しているように感じました。
従来のBカテで400w/100kgで4倍マンにどうやって260w/65kgの4倍でどうやって勝てばええねんという体重差問題が完全に解消されたわけではなさそうです。
完走タイムである程度考慮されているはずなので気のせいかもしれませんが。
・スプリント見てる?
これも感覚的にですが20分のパワー(≒FTP)を結構重視しているように見えました。
更に1分未満のMMPは見ていないようなので、スプリンターが有利なのかも?という懸念です
結局最後はスプリントある人しか勝てないのでは?という気が少しします。
・MMPは適正?
基本的にMMPってレース中に出るものではないと思います。
なので、例えば5分頑張るシチュエーションを経験したことが無い人の実力が過小に見積もられる可能性があります。
20分MMPもまあ同様ですが、1分や5分は特にシチュエーション限られる印象です。
とは言えMMPテストはクソキツいので、テストしてから来い!とは中々言えないですが…
・モチベーションになる?
これはほんとにイチャモンレベル
振分けのルールが全く不透明なため、上のカテゴリ目指すぞー!となった時に何していいかあんまわかんないです。
ある日突然、カテゴリ変わった!?みたいになると思うのでそこはちょっとやる気になりにくいのかな?と
将来像
ここまで上げてきた仕様は、テスト環境におけるものです。WTRLは当然もっと先を見据えているようです。
将来的に実装したいこととして以下のようなことも書かれていました。
クラスの昇降格
このシステムを利用したレースのリザルトによって、勝った人が上のクラスに行く、またはその逆が起こるという事
これは是非早めに実装してほしいところ
正直データをどういじくっても、インターバル耐性や体形や脚質やらで有利不利は絶対出ると思ってます。
なので勝った人はさっさと上に行ってもらうというのは、クラスを健全に維持するために必要なのではないかとおもいます。モチベーションにもなるでしょうしとてもよさげ
レーティングシステム
True Skillなるレーティングアルゴリズムの搭載にも言及しています。
オンラインゲームとかではよく見るシステムではあるようですが、プレイヤーの腕前を数値化する仕組みです。
簡単なイメージでは、各自がレートと呼ばれる数値を持っていおり、勝てばレートが上がり、負ければ下がる。さらには周りのレートが高い状況(=勝ちにくい状況)でよい成績を残せば大きくレートが変動します。逆もしかり。
将棋とかチェスとかでは10年以上前から使われているシステムらしいです。知らんけど。最近のゲームの例で言えば、スプラトゥーンにおけるウデマエやスマブラにおける世界戦闘力みたいなもんでしょうかね。ちょっと細かいところは違いそうですけど。
これがしっかりと機能すれば、不公平はかなり無くなるんじゃないでしょうか。振分けの仕様がどうこうとか関係なく、勝ってるか負けてるかで評価されるので文句無いでしょう!
システムの統一
ちょっと別の話ですが、現状このルールはZwiftのシステム内で完結していないのでちょっと煩雑です。
レースにエントリーするには、Zwiftのアカウントの他に、Zwift PowerとWTRL両方のアカウント取得が必須でやや面倒…。理想的にはZwiftのゲーム画面で全て完結してほしいです。
さらに言えば、専用のダッシュボードとかがゲーム画面で見れるといいですね。
レースの履歴が見れたり、レーティングの推移が見れたり…この辺夢が広がりまくりです。プログラム的な制約きつそうですけど。
まとめ
細かくネチネチ語ってきましたが、総論としては画期的な良いものができていると思います!
レースのフィードバック見てても好意的な声が多い気がします。特に比較的脚力の無い人がレース楽しめたと言っているのがうれしいですね。
従来、特にC~Dカテゴリのレースはカテ詐欺に支配されており、スタートダッシュ数十秒で即レース終了したり、千切れるまでL5維持を強要される過酷な場となっていました。
それにより、レースに初心者お断り感があり、結構レース苦手な人が多かった印象です。
脚力の無い人でも無い人なりにアタックをしたり、スプリントをしたりという仕組みができることは、健全な成功体験を積める場が段階的にできるという事。
Zwiftレースを楽しめる層が広がり、さらなる発展の一助となるのではと大いに期待しております。
*1:厳密には他カテのエントリー画面のURLを知れば可能。そこまでする人がいるかは知らん