ステアリングについて知ってること
2020年8月の大型アップデートにてステアリング機能が追加されました。
専用のElite Sterzo Smart steering block(以下Sterzo)というツールを利用することでコース上を左右に移動することができます。
こちらの情報についてまとめてみました。
最初に断っておきますが、私はステアリング機能未体験です。
とりあえず情報だけ集めておいて、実際買うかどうかは先に買った人の感想聞いてからにしようかなーと考えているタイプです。
よってこの記事のすべては「誰かがそう言っていた」で構成されています。変な事言ってたら指摘してください。
Sterzoの概要
フロントホイールを置くブロックが左右に回るようになっており、ハンドルを切って回転させることでができます。
回転部分はバネで中央に固定されているので、ダンシングで動いちゃうこともそこまでないらしいです。スプリントもまあ何とかなるとか。
またスマートバイクについては、ホイールとか無いのでSterzo使えませんが、ステアリング用のボタンがどこかにあるらしいです。
ただ、実走で曲がる時はハンドルを切るというより車体を傾ける事を意識すると思うので、リアルとはちょっと離れるのかなと。
汗に弱い?
海外勢から報告が多数入っているみたいですが、汗で錆びやすいらしいです。錆びやすいのは二カ所
- バッテリー:床から汗が伝って本体裏側?のバッテリー部分がさびる
- ローラー:回転部分の下のローラーに汗が伝ってさびる
Sterzoとフロントタイヤの間にタオルを敷いて汗を防いだり、風量のある工業扇を導入するとよさそうです。
また、あらかじめ錆びそうな場所をテープ等で保護しておくのもありとか
※バッテリー部分については初期型からの変更でスペーサーが入るようになり、解消されているようです。Twitterでご指摘いただきました。
ステアリングの挙動
ステアリングを使った場合のアバターの動き方は以下のルールがあります。
- コースを12個のスロットに分け、スロットを移動していく
- 前後のライダーはすり抜けることができる
- 左右のライダーはすりぬけ不可
私の理解を図にまとめました。黄色が自分。緑が他のライダーです。
コースを12個のスロットに分けるだけなので、コース全体がカーブしたらスロットも追従して何もしなくても曲がります。
ミニ四駆のコースをレーン移動していくイメージでしょうか。*1
縦にすり抜けはできて、横にすり抜けられないという性質から、例えば次のコーナーでイン側に寄りたい…となっても横のスロットに人がいるとできません。
一旦前に出るか後ろに下がるか、人のいないところを見つけて横移動をする必要があります。
ドラフト
ドラフティングは通常同様、他のライダーの真後ろにいる必要があるので、ステアリング操作によってはもろに風を受けてしまいます。結構集中して前のライダーを追っていく必要があるんじゃないでしょうか。
レース動画を見た感じですが、横に逸れるのを嫌ってか集団が縦長になる傾向が強いように思いました。
ポジション争い
横のすり抜けができない性質からポジション争いが非常に大事になりそうです。
最適なライン取りをした場合のタイムへの影響はかなり大きく、
クリテシティを250w固定でTTした場合
- ステアリングなし3分11秒
- ステアリングあり3分4秒
とかなるようです。1.9kmのコースで7秒差つくのはエグい…
実際のレース動画を見た感じ、180°ターンで一番インコース寄れた場合と、真ん中ぐらいにいた場合とで5mくらい差がついてました。
アウト-イン-アウトとかの概念もなく、ひたすらインをつくのが速そうです。
コーナーが多いコースほど差がつくので、クリテシティとかフランスの平坦とか結構楽しそうですね。
集団内を縦横無尽に動いてベストなラインを探しに行くのか、ある程度コーナーのロスを妥協しておとなしくするのか…駆け引きの元になりそうです。
また、大集団のど真ん中にいるよりも集団先頭や小集団など、ポジションの自由度が高い状況の価値が以前に比べ上がります。
逃げ、アタックが有利になるのでアグレッシブなレースになるんじゃないでしょうか。
ステアリング有VS無
現状ステアリングOKのイベントは限定的で、ほとんどのレース等はステアリング機能が自動でOFFになります。
これは以下のような理由でステアリング無しの人が大分不利だからです。
TTが全然違う
前述の通りTTで結構なタイム差が出ます。コーナーが多いところでステアリング有の人に逃げられたら追いつくのかなり大変でしょう。
更には追いついたところで横にライン外されるとドラフティングに入れません。きつい。
お手軽アタック
普通アタックして後続を自分のドラフティングから外すには、一気にパワーを上げる必要がありますが、ステアリングがあればグイっとハンドル切れば終わりです。らくちん。
スプリントとかでもちょこっとレーン外すだけで、後ろ付けないのでやりたい放題ですね。
相当差が出ちゃうようなので、ミートアップとかする時はちゃんとルール決めといた方がいいかもしれません。
登りの勾配設定
ヒルクライムにおけるコーナーの勾配もちゃんと設定されているみたいです。
つまり現実世界同様、コーナーのイン側が距離が短い分勾配が急になっており、逆にアウト側は距離が長く緩やかです。
どっちを通るべきか?というのは実走同様ケースバイケースでしょうね。
最短距離を選ぶか、スピードを維持することを選ぶか…
ここも好み出そうですね。トレーナーの難易度もちょっと関係するかも。
まとめ
ステアリングレースは個人的には結構期待してます。
集団の中でもポジション争いがあって活性化しそうですし、逃げが有利になるのでレース展開が面白くなりそうです。
一方で実走との距離が縮まるとか没入感が高まるみたいなことについてはちょっと懐疑的です。
やはりハンドルを切るっていう操作は実走とちょっと違うと思うので、別物として楽しむことになるんじゃないでしょうか。
機材について今のところSterzoが独占していますが、恐らく他社商品なり何かしら出てくると思うのでもうちょっと様子見を続けようかなという思ってます。
日本でも10月に入り購入報告等目につくようになってきたので、持ってる人は情報やらインプレやらガンガン出してくれるとありがたいなーと思ってます。
参考サイト
Review: Zwift Steering with the Elite Sterzo Smart Steering Block - Zwift Insider
Sterzo Testing: Does Left to Right Lane Location Change Road Grade? - Zwift Insider
Steering vs Distance: Testing the Sterzo On Alpe du Zwift - Zwift Insider
More Adventures with the Sterzo: Steering vs Distance Up Mount Ventoux - Zwift Insider